糖尿病内科・内科

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糖尿病専門医による、一人ひとりに寄り添う糖尿病診療

ご自分が糖尿病ではないか心配な方、健康診断で「血糖値が高い」「HbA1cが高い」と指摘された方、糖尿病予備群と言われた方、現在糖尿病の治療を受けている方まで、糖尿病に関するさまざまなお悩みに対応しています。

糖尿病は初期にはほとんど自覚症状がありません。しかし、高血糖の状態が長く続くことで、目・腎臓・神経・血管など全身にさまざまな合併症を引き起こす病気です。

当院では、日本糖尿病学会糖尿病専門医が、患者さん一人ひとりの生活習慣やライフスタイルに合わせた治療をご提案しています。

「健診結果が気になる」「薬を飲み始めるべきか相談したい」「今の治療で良いのか不安」など、そんな時はお気軽にご相談ください。

このような方はご相談ください

  • 健康診断で血糖値やHbA1cが高いと指摘された、糖尿病予備群と言われた
  • 健康診断で「要再検査」「要精密検査」と記載されていた
  • のどが渇き、水分をよく飲むようになった/尿の回数や量が増えた
  • 疲れやすい、体がだるい/食べているのに体重が減ってきた
  • 手足のしびれや違和感がある、目がかすむ、傷が治りにくい、足がつりやすい
  • ご家族に糖尿病の方がおられ、自分も心配である
  • 現在治療中だが血糖コントロールがうまくいかない
  • 糖尿病専門医へ相談したい

当院の糖尿病診療

糖尿病治療で大切なのは、血糖値だけを見ることではありません。
食事の時間や内容、仕事や生活リズム、運動習慣、睡眠、ストレスなど、患者さんそれぞれの生活背景によって最適な治療方法は異なります。

当院では診察の際に、現在の生活習慣や趣味などを丁寧にお伺いし、無理なく続けられる治療をご提案しています。
また、糖尿病は治療を続けることが何よりも大切な病気です。「できないこと」を増やすのではなく、「続けられること」を一緒に見つけながら、将来の合併症予防まで見据えた診療を行っています。

当院が大切にしている6つのこと

  1. 当日の検査結果をもとに診療します

    HbA1cと血糖値は院内迅速検査により、診察当日に結果をご説明できます。「今日の状態」を確認しながら、その場で治療内容の見直しや今後の方針をご相談します。

  2. 患者さんに合わせた薬物療法をご提案します

    糖尿病治療薬には多くの種類があり、それぞれ特徴が異なります。年齢や生活スタイル、合併症の有無などを考慮しながら、患者さんに適した内服薬やインスリン治療をご提案します。

  3. 無理なく続けられる食事・運動療法を大切にします

    糖尿病治療の基本は食事療法と運動療法です。「急に生活を変える」のではなく、患者さんが無理なく続けられる方法を一緒に考え、小さな改善を積み重ねていきます。

  4. 生活背景までしっかりお伺いします

    糖尿病は生活習慣と深く関わる病気です。仕事や食事時間、外食の頻度、運動習慣、ご家族の状況などをお聞きし、一人ひとりに合わせた治療計画をご提案します。

  5. 正しい知識を分かりやすくお伝えします

    「体に良いと思っていたこと」が、実は血糖コントロールに影響している場合があります。糖尿病治療では正しい知識を身につけることも大切です。患者さんと一緒に確認しながら、日常生活で実践できる方法をご説明します。

  6. 将来の合併症予防まで見据えた診療を行います

    糖尿病治療の目的は、血糖値を下げることだけではありません。目・腎臓・神経・血管などの合併症を予防し、これから先も健康な生活を送っていただくことが最も大切だと考えています。そのため当院では、血糖管理だけでなく、血圧・脂質・体重管理や動脈硬化の評価なども含めた総合的な診療を行っています。

糖尿病とは

血糖値が高い状態が続く病気です

糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。
私たちが食事をすると、炭水化物などに含まれる糖質はブドウ糖に分解され、血液中に取り込まれます。そのブドウ糖は、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンの働きによって、筋肉や肝臓などへ取り込まれ、体を動かすエネルギーとして利用されます。

しかし、インスリンの分泌が不足したり、インスリンが十分に働かなくなったりすると、ブドウ糖をうまく細胞へ取り込めなくなり、血液中に糖が残った状態になります。この状態が「糖尿病」です。
初期には自覚症状がほとんどありませんが、高血糖の状態が長く続くことで、全身の血管が少しずつ傷つき、さまざまな合併症を引き起こす原因となります。

糖尿病は決して珍しい病気ではありません

糖尿病は、日本人にとても多い生活習慣病の一つです。現在では、糖尿病が強く疑われる人と、その可能性を否定できない人を合わせると約2,000万人ともいわれています。
年齢を重ねるほど増える傾向がありますが、近年では食生活の変化や運動不足などにより、30〜40代で発症する方も少なくありません。
また、自覚症状がないまま健康診断で初めて見つかるケースも多くあります。そのため、「少し血糖値が高いだけだから大丈夫」と自己判断せず、一度きちんと検査を受けることが大切です。

なぜ血糖値が高くなるのでしょうか?

血糖値は、インスリンによって一定の範囲に保たれています。健康な方では、食後に血糖値が上がっても、インスリンが分泌されることで自然に元の値へ戻ります。
しかし糖尿病では、「インスリンが十分に作られない」ことや「インスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性)」ことの両方が起こることで、高血糖の状態が続いてしまいます。

特に2型糖尿病では、遺伝的な体質をベースに、食べ過ぎ、運動不足、肥満、加齢、睡眠不足、ストレスなど、さまざまな要因が重なって発症すると考えられています。

糖尿病には主に4つの種類があります

① 1型糖尿病
自己免疫などが原因で、膵臓のインスリンを作る細胞(β細胞)が壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなる糖尿病です。発症のスピードや病態によって、劇症・急性・緩徐進行タイプに分けられます。小児から若い世代で発症することが多い病気ですが、大人になってから発症することもあります。インスリンを体外から補う治療(インスリン療法)が必要となります。
インスリン抵抗性亢進
② 2型糖尿病
日本人の糖尿病患者さんの約90〜95%を占める最も多いタイプです。インスリンの分泌量が減ったり、インスリンが効きにくくなったりすることで発症します。生活習慣だけが原因ではなく、体質や遺伝的な要因も深く関係しています。初期には症状がほとんどないため、健康診断で発見されることも少なくありません。

正常

  • 正常
    1. 膵臓からインスリンが分泌される
    2. インスリンの作用により細胞が糖を取り込む

    血糖値正常化

インスリン作用不足

  • インスリン分泌障害
    インスリン分泌障害
    1. 膵臓からのインスリン分泌が障害される
    2. インスリンが少ないため、細胞は糖を正常に取り込めない
  • インスリン抵抗性亢進
    インスリン抵抗性亢進
    1. インスリンは分泌されている
    2. インスリンが効きにくくなっているため、細胞は糖を取り込みにくい

慢性の高血糖=糖尿病

③ 妊娠糖尿病
妊娠中に初めて血糖値の異常が見つかった状態です。妊娠中はホルモンの影響で血糖値が上がりやすく高血糖の状態は赤ちゃんに影響が出やすくなるため、適切な管理が必要です。出産後に改善することが多いですが、産後10年で15%以上が2型糖尿病を発症するとも言われており、継続的な経過観察が大切です。
④ その他の糖尿病
膵臓の病気や内分泌疾患、薬剤の影響、遺伝子異常などが原因で起こる糖尿病です。それぞれ原因に応じた治療を行います。

糖尿病は初期にはほとんど症状がありません

糖尿病が怖い理由は、かなり進行するまで自覚症状が少ないことです。そのため、「元気だから大丈夫」と思っていた方が、健康診断で初めて糖尿病を指摘されたり、別の病気のフォロー中に糖尿病を指摘されたりすることも珍しくありません。

血糖値が高い状態が続くと、次のような症状が現れることがあります。

  • のどが渇く/水分をたくさん飲むようになる
  • 尿の回数や量が増える
  • 疲れやすい/体がだるい
  • 食べているのに体重が減る
  • 手足のしびれ/目がかすむ
  • 傷が治りにくい/足がつりやすい

このような症状がある場合は、血糖値がかなり高くなっている可能性があります。気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。

健康診断でこのように言われたら受診をおすすめします

健康診断では、次のようなコメントが記載されることがあります。

  • 「血糖値が高めです」
  • 「HbA1cが高値です」
  • 「糖尿病予備群です」
  • 「要再検査」「要精密検査」
  • 「生活習慣の改善をおすすめします」

これらは、糖尿病の可能性や、その前段階である耐糖能異常が疑われるサインです。症状がなくても、糖尿病が進行している場合があります。
当院では、血糖値やHbA1cだけでなく、インスリン分泌能の評価なども行い、現在の状態を詳しく確認します。早期に発見し、生活習慣を見直すことで、糖尿病の発症や進行を防げる可能性があります。

糖尿病で本当に怖いのは「合併症」です

糖尿病は気付かないうちに進みます

糖尿病は初期には自覚症状が少なく、「元気だから大丈夫」と思われることが少なくありません。
しかし、高血糖の状態が何年も続くと、全身の細い血管や太い血管が少しずつ傷つき、さまざまな合併症を引き起こします。糖尿病が怖いと言われる理由は、この合併症にあります。
適切な治療を続けることで、多くの合併症は予防・進行を遅らせることができます。

糖尿病の三大合併症

糖尿病では特に注意が必要な合併症として、次の3つがあります。

糖尿病神経障害(神経)
糖尿病で最も早く現れやすい合併症です。血糖値が高い状態が続くことで神経が傷つき、「手足のしびれ」「足裏の違和感」「冷え」「痛み」「感覚が鈍くなる」などの症状が現れます。
感覚が鈍くなると、「ケガに気付かない」「靴ずれに気付かない」という状態になり、重症化すると足の潰瘍や壊疽(えそ)となり、最終的に足指の切断につながることもあります。そのため糖尿病では、足の状態を定期的に確認する“フットケア”も非常に重要です。
糖尿病網膜症(目)
高血糖が続くと、網膜の細い血管が傷つき、出血してしまいます。初期はものの見え方に問題はありませんが、進行すると「見えにくい」「視界がかすむ」「飛蚊症」「失明」につながることがあります。糖尿病網膜症は、日本人の失明原因の上位を占める病気です。
初期には自覚症状がほとんどないため、症状がなくても半年から1年毎の眼科受診が重要です。当院では眼科と連携し、定期的な眼底検査をおすすめしています。
糖尿病腎症(腎臓)
腎臓は血液をろ過する大切な臓器です。高血糖が続くことで腎臓の細い血管が障害されると、尿にたんぱく質が漏れ始めます。さらに進行すると、「腎機能低下」による様々な症状があらわれることがあり、最終的に「人工透析」が必要になることもあります。
初期は自覚症状がありません。そのため、尿検査・尿中微量アルブミン検査・血液検査などを定期的に行い、早期発見・早期治療につなげます。

三大合併症だけではありません

糖尿病は全身の血管に影響する病気です。そのため、三大合併症以外にもさまざまな病気のリスクが高くなります。
例えば、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症、脂肪肝、歯周病、認知症、骨粗しょう症などとの関連も明らかになっています。つまり糖尿病は、「血糖値だけの病気」ではなく、全身の健康に関わる病気なのです。
また糖尿病の方はがん、特に消化器系のがんの発症リスクが高いとされています。

合併症

当院では合併症も含めて総合的に管理します

当院では血糖値だけを見るのではなく、将来の健康を見据えた診療を大切にしています。患者さん一人ひとりの状態に応じて、

  • HbA1c・血糖値
  • 腎機能・尿検査
  • 血圧・コレステロール
  • 動脈硬化の評価
  • フットチェック
  • 必要に応じて眼科や歯科など専門医へのご紹介

を行い、合併症の予防・早期発見・早期治療に努めています。

合併症は「予防できる病気」です

糖尿病と診断されても、適切な治療を継続することで合併症の多くは予防できます。そのためには、

  • 血糖値を適切に管理すること
  • 定期的に検査を受けること
  • 食事・運動・薬物療法を継続すること

が大切です。「まだ症状がないから大丈夫」と自己判断せず、将来の健康を守るためにも、定期的な通院と検査を続けていきましょう。

糖尿病の検査について

糖尿病は「検査結果」を見ながら治療を進める病気です

糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気ですが、その日の血糖値だけを見て治療を行うわけではありません。血糖値は食事や運動、睡眠不足、ストレスなどさまざまな影響を受けて変動します。
そのため当院では、「現在の血糖値」「過去1〜2か月の血糖コントロール」「インスリンの分泌状態」「腎臓や血管への影響」などを総合的に評価し、患者さん一人ひとりに合った治療方針をご提案しています。

HbA1c(ヘモグロビンA1c)

過去1〜2か月の血糖値の平均がわかる検査です。
赤血球中のヘモグロビンに糖が結びついた割合を示す数値です。食事の影響を受けにくく、過去1〜2か月の平均的な血糖状態を知ることができます。糖尿病の診断だけでなく、治療が順調に進んでいるかを確認するうえで欠かせない検査です。
当院では院内で迅速測定が可能なため、診察当日に結果をご説明し、その日のうちに治療方針を相談することができます。
※HbA1c以外の検査がある場合は、当日に結果は出ません。

血糖値検査

現在の血糖値を確認します。血糖値にはいくつか種類があります。

  • 空腹時血糖:10時間以上食事を摂らない状態で測定する血糖値です。糖尿病の診断や経過観察に重要な指標となります。
  • 随時血糖:食事時間に関係なく測定した血糖値です。診察時の状態を把握することができます。
  • 食後血糖:食後は健康な方でも血糖値が上昇しますが、糖尿病では必要以上に高くなることがあります。健康診断では異常がなくても、実際には食後高血糖が隠れているケースもあります。必要に応じて、食後のタイミングで検査をご案内することがあります。

糖尿病の原因や合併症を調べる検査

血糖値だけでは、患者さんの状態を十分に把握することはできません。当院では必要に応じて、以下のような検査も行っています。

  • 尿検査(尿糖・尿たんぱく・尿中微量アルブミン):腎臓への影響を早期に確認します。
  • 腎機能検査:血液検査で腎機能を確認します。糖尿病腎症の早期発見や、お薬の選択にも重要な検査です。
  • 脂質検査:コレステロールや中性脂肪を調べます。糖尿病では動脈硬化のリスクが高くなるため、血糖値だけでなく脂質管理も重要です。
  • インスリン分泌の検査:必要に応じて、Cペプチドや血中インスリンなどを測定し、ご自身のインスリンがどの程度分泌されているかを確認します。これにより、薬の選択や今後の治療方針をより適切に決定できます。
  • 動脈硬化の評価:糖尿病は血管の病気ともいわれています。頸動脈エコーや血圧脈波検査(ABI・PWV)などを行い、動脈硬化の進行状況を確認します。心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気を予防するためにも、定期的な評価が重要です。

持続血糖測定(CGM)について

24時間の血糖変動が見える検査です

近年は、血糖値を24時間連続で測定できる持続血糖測定(CGM:Continuous Glucose Monitoring)が普及しています。皮膚に小さなセンサーを装着することで、日常生活の中で血糖値の変化を確認できます。

  • 食後にどれくらい血糖値が上がるか
  • 夜間低血糖が起きていないか
  • 運動や食事が血糖値にどう影響するか

などを詳しく把握できるため、より精度の高い治療につながります。

FreeStyleリブレ2に対応しています

当院ではFreeStyleリブレ2による持続血糖測定に対応しています。センサーを上腕の後ろ側に装着するだけで、最大14日間連続して血糖値の変化を記録できます。

FreeStyleリブレ2の特徴・メリット
  • 指先採血の回数を減らせる
  • 24時間の血糖変動(点ではなく「流れ」)が分かる
  • 食後高血糖や夜間低血糖を把握しやすい
  • 食事や運動の影響を確認できる
  • 治療効果をより詳しく評価でき、より適切なお薬の選択につながる
  • 患者さん自身が血糖値の変化を理解しやすくなり、医療者と同じデータを見ながら相談できる
このような方におすすめです
  • インスリン治療を行っている方
  • 血糖値の変動が気になる方
  • HbA1cは良いのに体調がすぐれない方
  • 食後高血糖を詳しく調べたい方
  • 夜間低血糖が心配な方
  • 治療効果を詳しく確認したい方
保険適用について
インスリン治療中の方は保険適用となる場合があります。また、インスリン治療を行っていない方でも、医師が必要と判断した場合には選定療養としてご利用いただけます。費用や適応については診察時にお気軽にご相談ください。

Dexcom G7に対応しています

当院ではDexcom G7による持続血糖測定に対応しています。センサーを装着するだけで、リアルタイムで連続して血糖値(間質液糖値)の変化を記録・確認できます。

Dexcom G7の特徴・メリット
  • 指先採血なしでリアルタイムの血糖値を確認できる
  • 24時間の血糖変動(点ではなく「流れ」)が分かる
  • 高血糖・低血糖の予測アラート機能を搭載している
  • ウォーミングアップ時間(測定開始までの待機時間)が約30分と短く、すぐに測定を開始できる
  • センサーとトランスミッターが一体型で、より小さく装着感が少ない
  • 患者さん自身が血糖値の変化を理解しやすくなり、医療者と同じデータを見ながら相談できる
このような方におすすめです
  • インスリン治療を行っている方
  • 頻繁な低血糖や無自覚低血糖が心配な方
  • 血糖値の急激な変動をアラートでいち早く知りたい方
  • より小型で目立ちにくいCGMセンサーをご希望の方
  • 食後高血糖や夜間低血糖を詳しく調べたい方
  • 治療効果を詳しく確認したい方
保険適用について
インスリン治療中の方は保険適用となる場合があります。また、インスリン治療を行っていない方でも、医師が必要と判断した場合には自費・選定療養等でのご利用をご案内できる場合があります。費用や適応については診察時にお気軽にご相談ください。

検査結果を「治療」に活かすことが大切です

糖尿病の検査は、「数値を見ること」が目的ではありません。検査結果から、

  • なぜ血糖値が上がっているのか
  • どの治療が合っているのか
  • 合併症の兆候はないか
  • 生活習慣のどこを改善すればよいか

を一緒に考え、患者さん一人ひとりに合わせた治療につなげることが大切です。当院では検査結果を分かりやすくご説明し、患者さんと相談しながら、無理なく続けられる治療をご提案しています。

糖尿病の治療について

糖尿病治療の目的は「血糖値を下げること」ではありません

糖尿病治療の本当の目的は、血糖値を下げることだけではありません。適切な血糖コントロールを続けることで、糖尿病による合併症を予防し、健康な方と変わらない生活を長く送ることが大切です。
そのため当院では、検査結果だけを見るのではなく、患者さんの生活スタイルやお仕事、ご年齢、ご希望も踏まえながら、一人ひとりに合わせた治療をご提案しています。

糖尿病治療の3本柱

糖尿病治療の基本は、「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の3つです。どれか一つだけ頑張るのではなく、それぞれをバランスよく続けることが、良好な血糖コントロールにつながります。

食事療法:「食べてはいけない」ではなく「食べ方」が大切です
糖尿病と聞くと、「甘いものは禁止」「好きなものは一切食べられない」というイメージを持たれる方も少なくありません。しかし実際には、極端な食事制限を行うことが目的ではありません。
大切なのは、「食べる量」「食べる時間」「栄養バランス」「継続できる食習慣」です。当院では患者さんの生活スタイルをお聞きしながら、無理なく続けられる食事療法を一緒に考えていきます。必要に応じて栄養指導もご案内しています。
【「良かれと思って」が逆効果になることもあります】健康のために飲んでいる野菜ジュースやトマトジュース、スポーツドリンクなどにも、意外と多くの糖質が含まれていることがあります。また、「食事を抜く」「夜遅い食事が続く」「間食が習慣になっている」なども血糖コントロールに影響します。
患者さんが「体に良い」と思って続けていることでも、糖尿病の治療では見直した方が良い場合があります。診察では、そのような生活習慣についても丁寧にお話を伺いながら、一緒に改善方法を考えていきます。
運動療法:激しい運動より「続けられる運動」が大切です
運動には、「血糖値を下げる」「インスリンを効きやすくする」「体重をコントロールする」「動脈硬化を予防する」など、さまざまな効果があります。
しかし、急に激しい運動を始める必要はありません。まずはウォーキング、ストレッチ、軽い筋力トレーニング、自転車、水中運動など、ご自身の体力や生活に合わせて続けられる運動から始めることが大切です。
※糖尿病の状態や合併症によっては運動内容を調整する必要がありますので、運動を始める前にご相談ください。
薬物療法:必要に応じて最適なお薬をご提案します
食事療法や運動療法だけで十分な改善が得られない場合には、薬物療法を行います。現在では糖尿病治療薬は大きく進歩しており、「インスリンの働きを助ける薬」「血糖値を下げる薬」「腎臓や心臓を保護する薬」「体重減少も期待できる薬」など、さまざまな選択肢があります。
患者さんの年齢や生活習慣、腎機能、体重、合併症などを総合的に考慮しながら、お一人おひとりに合った薬を選択します。
【GLP-1受容体作動薬・GIP/GLP-1受容体作動薬について】近年では、GLP-1受容体作動薬やGIP/GLP-1受容体作動薬など、新しい治療薬も登場しています。これらのお薬は、「血糖値の改善」「食欲のコントロール」「体重減少」などが期待できる場合があります。患者さんの状態によって適応が異なるため、診察のうえで最適な治療をご提案いたします。
【インスリン治療について】「インスリンを始めると一生やめられない」そんなイメージを持たれる方も少なくありません。しかし実際には、「一時的に使用する場合」「病状によって必要になる場合」「1型糖尿病で必須となる場合」など、患者さんによって目的はさまざまです。
インスリン治療が必要な場合も、自己注射の方法や日常生活での注意点まで丁寧にご説明いたしますので、ご安心ください。

当院が大切にしていること

糖尿病治療では、「この薬を飲んでください」だけでは十分ではありません。
当院では、お仕事、食生活、家族構成、通勤方法、運動習慣、飲酒や喫煙、睡眠時間などもお伺いしながら、その方に合った治療を一緒に考えています。
例えば、夜勤がある方と日勤の方では生活リズムが異なります。外食が多い方と自炊が中心の方でも、取り組みやすい治療は変わります。患者さんの生活に寄り添い、「続けられる治療」をご提案することが私たちの役割だと考えています。

無理なく続けることが、何より大切です

糖尿病は、短期間で治す病気ではありません。だからこそ、無理をして続かない治療よりも、長く続けられる治療が大切です。
「少しずつでも改善していこう」その積み重ねが、10年後、20年後の健康につながります。私たちは患者さんと一緒に歩みながら、将来を見据えた糖尿病治療をサポートいたします。

よくあるご質問

健康診断でHbA1cが高いと言われました。すぐ受診した方がいいですか?
はい。HbA1cが高い場合は糖尿病や糖尿病予備群の可能性があります。症状がなくても、まずは現在の状態を確認することが大切です。
糖尿病は治りますか?
糖尿病は治る病気ではなく、継続的な管理が必要な病気です。しかし、適切な食事療法・運動療法・薬物療法を継続することで、血糖値を良好にコントロールし、健康な方と変わらない生活を送ることも十分可能です。
インスリン注射を始めると一生続けなければいけませんか?
必ずしもそうではありません。症状によって一時的に使用する場合も多いです。患者さん個々のインスリン分泌能等を評価しながら、最適な治療方法をご提案いたします。
食事は好きなものを全く食べられなくなりますか?
極端な制限を行うことが目的ではありません。大切なのは食べる量や時間、栄養バランスです。無理なく続けられる食生活を一緒に考えていきます。
健診では異常がなかったのですが、糖尿病の可能性はありますか?
あります。空腹時血糖値が正常でも、食後だけ血糖値が高くなる「食後高血糖」の方もいらっしゃいます。気になる症状がある方やご家族に糖尿病の方がいる場合は、一度ご相談ください。

糖尿病専門医からのメッセージ

健診で血糖値を指摘された方へ

糖尿病は初期にはほとんど自覚症状がありません。だからこそ、「少し血糖値が高いと言われただけだから」「まだ症状がないから」と放置してしまう方も少なくありません。
しかし、この段階で治療や生活習慣の見直しを始めることで、将来の合併症を予防できる可能性が高まります。健康診断でHbA1cが高い、血糖値が高い、糖尿病予備群と言われたなどの結果があった方は、お早めにご相談ください。

糖尿病専門医として大切にしていること

糖尿病は「薬を飲めば終わり」の病気ではありません。一人として同じ治療になることはなく、年齢や生活習慣、お仕事、ご家族の環境、食事の内容、運動量など、それぞれ異なるからです。
だからこそ当院では、検査結果だけを見るのではなく、患者さんのお話をしっかり伺いながら、一人ひとりに合った治療をご提案しています。「薬を出して終わり」ではなく、患者さんと一緒に考え、長く続けられる治療を目指しています。

将来の健康のために、一緒に取り組んでいきましょう

糖尿病で本当に怖いのは、血糖値が高いことそのものではありません。高血糖が何年も続くことで起こる「合併症」が、生活の質や寿命に大きく影響します。
糖尿病は、早く見つけて、早く治療を始めることで、将来の合併症を予防できる可能性が高い病気です。健康診断で血糖値の異常を指摘された方、糖尿病予備群と言われた方、現在治療中で血糖コントロールにお悩みの方も、お気軽にご相談ください。
患者さん一人ひとりの生活に寄り添い、10年後、20年後も健康で過ごせるよう、スタッフ一同サポートいたします。

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